■シェーバーこと始め
あなたが毎朝使っているシェーバー(電気カミソリ)はいつ、だれ、が作ったのか知っていますか?
■フィリップス 
オランダの総合電気機器メーカー。はじまりは1891年のオランダ南部のアイントホーフェンで白熱電球の生産でした。日本ではシェーバーやコーヒーメーカーの家電製品が知られていますが、CDやブルーレイディスクのレーザー技術、医療機器なども事業の柱です。もちろん照明事業はフィリップスのはじまりであり基幹事業でした。最近までフィリップス本社の社名は「フィリップス白熱電球製造株式会社」といいました。現在はRoyal Philips Electronics です。2001年オランダ王室からRoyal称号が許されRoyal Philips Electronicsとなり、同年アイントホーフェンからアムステルダムに本社が移転しました。
- 1879年
- トーマス・エジソン白熱電球発明
- 1881年
- パリ電気博覧会でトーマス・エジソン白熱電球を展示
- 1891年
- May 19 Philips & Company として Brabant地方のEindhovenに白熱電球の工場設立
- 1918年
- X線チューブ(X線を発生する電球)開発
- 1927年
- ラジオ製造
- 1939年
- フィリシェーブ Philishave 発売
- 1963年
- コンパクト・カセットを開発、その特許を全世界に開放、その後のオーディオ記録媒体の主流。ソニー・ウォークマンは究極のコンパクト・カセット応用機器。
- 1977年
- レーザービジョンディスク(LV)開発(レーザー技術応用の潮流の始まり)
- 1983年
- コンパクトディスク開発・発売
【Trivia】
- ●【Trivia-1:「コーヒーメーカー」はフィリップスが始めて日本市場に紹介した家電製品です。大橋巨泉のTVCMを覚えていますか!】
- ●【Trivia-2:オランダ・アイントホーヘンのサッカーチーム”PSV”は P(hilips)S(ports)V(ereningen=Clubの意)フィリップススポーツクラブの略です】
- ●【Trivia-3:オランダ王室から「Royal」称号を許されているのは他にRoyal Dutch Shell、Royal Dutch Airline(KLM)などがあります】
フィリシェーブの開発を支えたキーコンポーネント
■フィリダインPhilidyne という自転車ライトの発電機とフィライトPhilite というラジオのキャビネット樹脂材料がPHILIPSの電気シェーバー「フィリシェーブPHILISHAVE」 をつくりました。
Philidyne(フィリダイン・自転車灯発電機)
Philite (フィライト樹脂)とは?
Philishave(フィリシェーブ)誕生
Philishave 7730
ストレッチリング追加前・追加後

三角三枚刃から円形ディスク三枚刃に変更

フィリシェーブ1号機 「7730」










1940年代初めにアメリカの PHILCO社 が音が似ているとして「Philips」を占有登録してしまいます。社名の使えないPHILIPSは代わりに North American Philips [Electrical] Company の頭文字を取って「Norelco」をブランドとして使用します。これが現在に続くNorelcoの始まりです。
ノレルコとして本格的に投入した最初のシェーバーは1948年の”IVORY”、
1951年にダブルヘッダーをアメリカ市場に投入しますがあまりはかばかしくありませんでした、数年後同じモデルに新しい名前「Speedshave」をつけると認知度が飛躍的にあがり、マーケットシェアーが急増。その後「フローティングヘッド Floating Head」や「フリップトップ Flip-top Head」、スリーヘッダー(三つ目ヘッド)など新機種、新機能を採用してクリスマス商戦に集中して広告、市場占有率を上げていきます。最近は商品によってはPhilipsというブランドも使っているようですが、ほとんどのアメリカ人はNorelcoはアメリカのシェーバーと思っています。それだけアメリカの市場に深く入り込んだということでしょう。


