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これは1938年のポピュラーサイエンス誌7月号に載ったZephyr社の広告です。 この広告でも分かるとおり、その回転刃の原理は現在の日立ロータリーシェーバーの原理です。 現代のシェーバーの刃の『原型』は、シックが電気シェーバーを発明してから10年の間にほとんどすべてが網羅されています。(ひとつだけ例外がありますが別の機会に・・・) Zephyr のロータリーヘッドは4本の螺旋状の刃がスリットを持ったスリーブの中で回転する構造です。回転数は秒速250回転すなわち15000rpm 現在の基準でもかなり高速です。 |
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当時のモーターの標準でスタート用のはずみホイールをもち、他の競合と違って回転刃なのでモーターの軸上に直接その螺旋刃がついていました。4本の螺旋刃は中空で根元に回転軸にはめ込み抜け防止のミゾがついています。 電源は当時の標準でACでもDCでも動きました、(110V〜120V AC or DC) 価格は当時の電気シェーバー標準の15ドル。当時の15ドルは貨幣価値の差200倍とすれば現在の300ドル相当になりますのでかなり高級品ということができます。 |
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後年ハリウッドに移りましたが、1900年代初めニューヨークのブルックリン地区にヴィタグラフ社がスタジオを構えたのが米国映画産業の始まりといわれています。親会社のGTEの本業が映画産業だった関係でしょうかZephyr Shaver Corp.の住所はニューヨーク・ブルックリンのゴールドストリート92番地となっています。多くの競合がコネティカット州を本拠にしていたのに対しこの点もユニークです。 レミントンなどがLIFEやLOOKなど大判のグラフ誌に広告を出稿していたのに対しポピュラーサイエンス誌という選択もユニークで、新しい原理のシェーバーを強調しています。 |
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